2024年に注目の住宅補助金「子育てエコホーム支援事業」徹底解説!

今回は、2024年に家づくりを考えている方に朗報である補助金の内容に関して紹介します。

昨今、政府としても省エネが強化されている住宅に対しての優遇策を充実させています。これから新築・リフォームを検討されている方は、適用になるポイントをしっかり抑えてオトクに家づくりをしていきましょう。

それでは、まず今回の記事の要点からです。

要点

・子育てエコホーム支援事業では、新築は2種類に分けられ、長期優良認定住宅の場合で100万円 / 戸、ZEHで80万円 / 戸 が一律支給

・新築では若者夫婦もしくは、子育て世帯が対象となるため年齢等を本文内で確認

・リフォームでは特に窓リフォームが注目、なんと上限額が200万円(補助金支援は2分の1まで)

・窓以外のリフォームの場合、条件によって上限額が異なり20~60万円の幅がある

・受付自体は24年の3月頃と予想されており、焦る必要はないものの23年冬~24年春にかけて準備をしておくことがおすすめ

目次

1.気になる補助金額

23年は新築市場がインフレ・円高などの外的要因によって、想定以上の落ち込みが予想されています。

そのため、政府としても経済活性化や、温暖化対策を兼ねた住宅向けの補助金制度を拡充してきました。

23年11月に発表された新築・リフォーム向けの補助金は、「子育てエコホーム支援事業」と言います。

この住宅補助金制度では、新築は最大100万円/戸 の補助金となり、2024年にもっとも注目される補助金となります。

1-1.【新築】住宅の種類によって補助金が異なる

新築で用意されている補助金は2つ、長期優良認定住宅ZEHです。

補助金額は、以下の通りです。

・長期優良認定住宅:100万円 / 戸(一律支給)

・ZEH:80万円 / 戸(一律支給)

まず長期優良認定住宅とは、主に9つの項目(耐震性や耐久性など)をクリアし、さらに第三者機関による審査などを経て長期的に耐久性の高い住宅であることが証明されている家のことを言います。

この長期優良認定住宅になることで、税制上のメリットも多く、この補助金がMAXでもらえるという特典以外にもオトクなことがあります

そのため、2024年に新築を検討される方は、長期優良認定住宅にすることがかなりオススメと言えます。

もう1つのZEH(ゼッチ)とは、ネットゼロ・エネルギー・ハウスの略語で、年間で使うエネルギーが実質的にゼロな家のことを指します。

長期優良認定住宅では、断熱性能や省エネ性以外に耐久性等での規定項目がありますが、ZEHの場合は実質的に「断熱性能」と「省エネ性能」がクリアされていれば良いので、長期優良認定住宅より取得はしやすいです。

1-2.【リフォーム】リフォームの内容や世帯条件によって上限額が変動

出典:国土交通省・資料

リフォーム工事内容に応じて定める額

(=工事内容に応じて、補助金額が変動する)

・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円 / 戸

・その他の世帯 : 上限20万円 / 戸

※子育て世帯・若者夫婦世帯が既存住宅購入を伴う場合

・上限60万円 / 戸

※長期優良リフォームを行う場合

・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円 / 戸

・その他の世帯 :上限30万円 / 戸

新築の場合は一律での給付でしたが、リフォームの場合は工事の規模や内容によって、給付される補助金が変わってきます。

そのため、全て上限という形で表現されていますので、適用割合が高い工事(特に窓リフォームや省エネ性能がアップする工事・給湯など)がおすすめと言えます。

2.新築の場合は適用世帯に注意

新築および一部のリフォームで適用される上限額の差が発生します。

まずは、子育てエコホーム支援事業で出てくる世帯について、具体的な解説を以下でします。

・若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯(39歳は含む)

・子育て世帯:18歳未満の子どもがいる世帯(18歳は含まない)

新築の場合は、上記の若者夫婦世帯もしくは子育て世帯のいずれかに当てはまっていることが条件になります。

リフォームの場合、この条件に当てはまっていると上限額がアップしますので、例えば中古住宅や中古マンションを購入して大きなリフォームをする場合は、かなりオトクな内容になってきます。

3. 補助金が適用になる条件(リフォーム)

新築では、長期優良認定住宅もしくはZEHという条件が明確にありますが、リフォームは少し分かりにくい内容になっています。

それぞれで適用になる工事条件を見ていきましょう。

3-1. 窓リフォームの場合

画像引用:YKKAP株式会社

リフォームでは特に窓リフォームが注目されています。

窓リフォームについては、「子育てエコホーム支援事業」に関連した事業として「先進的窓リノベ事業」があります。

この補助金制度の場合、窓リフォームに関する補助金が非常に手厚く、上限額が200万円(補助金支援は2分の1まで)となっています。

昔の断熱仕様の住宅で、シングルガラス+アルミサッシになっているケースでは、家の熱の約7割が窓から出入りすると言われており、窓を改修すると冷暖房の効き・遮音性等がアップします。

◆適用になる工事

① ガラス交換(既存窓を利用して、複層ガラス等に交換するもの)

② 内窓設置(既存窓の内側に、新たに窓を新設するもの、及び既存の内窓を取り除き、新たな内窓に交換するもの)

③ 外窓交換(既存窓を取り除き、新たな窓に交換するもの、及び新たに窓を設置するもの)

④ ドア交換(既存のドアを取り除き新たなドアに交換するもの、及び新たにドアを設置するもの)※玄関ドアや勝手口を指す

・窓以外のリフォームの場合、条件によって上限額が異なり20~60万円の幅がある

3-2. 窓リフォーム以外では必須工事を含むリフォームが対象

画像引用:三菱電機株式会社

窓リフォーム以外の工事では、必須工事を含むことが補助金の前提になっています。

そのため、例えば必須とならない外壁の塗り替え工事などは対象外となりますので、適用される範囲をここで抑えていきましょう。

◆必須となる工事(以下の3つを含んでいないと対象外)

① 開口部の改修(窓や玄関ドアのリフォーム)

② 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修

③ エコ住宅設備の設置

※エコ住宅設備とは、以下の6つ

・太陽熱利用システム

・節水型トイレ

・高断熱浴槽

・高効率給湯器

・節湯水栓

・蓄電池

◆追加で対象になる工事

④ 子育て対応改修(以下の5つ)

・ビルトイン食器洗い機

・掃除しやすいレンジフード

・ビルトイン自動調理用コンロ

・浴室乾燥機

・宅配ボックス

⑤ 防災性向上改修(窓等に防犯性を高める工事)

⑥ バリアフリー改修(手すりの設置や段差解消など)

⑦ 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置

⑧ リフォーム瑕疵保険等への加入

この補助金では、住宅の断熱性・省エネ性を向上させることが目的となっているため、必須工事を含めて、各追加工事もその家ごとのニーズに合わせて組み合わせてみましょう。

4. スケジュール

制度の概要自体は、23年の11月に発表されています。
ただ、受付自体は24年の3月頃と予想されており、まずは焦る必要はありません。この補助金をうまく活用するためには、23年冬~24年春にかけて新築やリフォームを行う会社を選んだり、工事の見積を取る等の準備をしておくことがおすすめです。

前年度の「こどもエコすまい支援事業」も人気が高く、開始後約半年ぐらいで予算が尽きてしまっていたため、24年春~夏頃には申込ができる準備が大事と言えます。

5. まとめ

「子育てエコホーム支援事業」は、2024年に家づくりをされる方にとっては、かなり追い風になる補助金です。

新築の場合は、長期優良認定住宅になっていると、住宅ローン減税も最大控除額まで利用できるため、最低でもZEH、おすすめは長期優良住宅と言えます。リフォームでは断熱窓の設置がおすすめで、窓については「先進的窓リノベ」を利用する、そして追加のリフォーム工事があれば「子育てエコホーム支援事業」を利用する、といった関連補助金をうまく活用するとよいでしょう。

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