家の室内で使う床材はフローリングだけ?色々な床材の種類と特徴を紹介!

家の室内で使う床材は、一般的には木質系のフローリングと呼ばれる材質の床材が多いです。

しかし実はフローリング以外にも床材があり、好みのインテリアや用途によって使い分けをすると、より一層洗練されたインテリアに仕上がっていきます。

今回は、そんなフローリングをはじめとした床材の種類ごとの特徴や用途を紹介していきます。

それでは、まず今回の記事の要点からお伝えしていきます。

要点

・フローリングは施工性のよさや木の質感を感じることができる特徴がある 

・フローリングでも、無垢材と合板を使ったフローリングの2種類があり、質感を楽しみたい方は無垢材、普段のお手入れを重視される方はフローリングがおすすめ 

・合板のフローリングでは、木材をスライスしたものを貼ったタイプと、木目を印刷したシートを貼ったタイプがある

 ・店舗併用住宅や、リフォームで上貼りを前提にする場合は、フロアタイルという選択肢もある 

目次

1. 床材の種類

出典:大建工業

まずは、床材にどんな種類があるのか?を確認していきましょう。

1-1. 床材の種類一覧

素材床材説明
木材無垢材(無垢フローリング)木材をそのままフローリング状にカットした床材12mm・15mm
合板フローリング(突板)合板の上に、天然木材を薄くスライスしたものを貼り付けた床材(12mm厚)
合板フローリング(シート)合板の上に、木目をプリントしたシートを貼り付けた床材(12mm厚)
合板フローリング(挽板)合板の上の、天然木材を2~3mm厚でスライスしたものを貼り付けた床材(12mm厚)
樹脂クッションフロアクッション性のある素材で、樹脂製のため水まわりの部屋に使われることが多い
フロアタイルクッション性がない樹脂製の床材で、厚みは1.5mm~5mm前後の薄いタイプが多い
石や土などタイル粘土や石材などを高温で焼いた素材で、劣化や変色に強い特徴があります
天然石天然石をそのまま活用したもので、代表的な素材は大理石
その他カーペット布製のカーペットで様々なカラーバリエーションもあり、クッション性も高い
コルクコルクを床用に活用した床材

1-2. 種類ごとの機能面の一覧

種類ごとの簡単な特徴を、一覧表にまとめました。

 お手入れのしやすさ滑りにくさバリエーションの豊富さ価格
無垢材(無垢フローリング)×中~高
合板フローリング(突板)普及~中
合板フローリング(シート)普及~中
合板フローリング(挽板)中~高
クッションフロア普及
フロアタイル普及~中
タイル中~高
天然石×
カーペット×
コルク

それでは、つづいて床材の種類ごとの特徴を深堀していきます。

2. 床材ごとの特徴とメリット・デメリット

2-1. 無垢フローリング

出典:ウッドワン

通称、「無垢」と呼ばれる無垢材は、その名の通り木材をそのまま切り出した素材を床材に使っています。

木材本来の質感が魅力で、素足で歩いた時の肌感がやわらかく、人気の高い床材の1つです。

無垢フローリングで使われる樹種は、杉・ヒノキ・オーク(ナラ)・パイン(松)・メープル(かえで)など様々な樹種があり、インテリアスタイルに合わせて選ぶことができます。

一方で、木材をそのまま使っているが故に、固いものを落とすとキズがつきやすい、または珈琲などをこぼすとシミが残りやすい、というデメリットがあります。

表面から防汚塗装をかける場合もありますが、塗装も厚過ぎると無垢材本来の良さが失われるため、最小限の塗装のみで済ませることが多いです。

また、無垢材はよく「暴れる」ということも、採用する際の注意点です。

「暴れる」とは、住み始めてから温度や湿度の影響で、無垢材自体が反ってきたり、床材の間に隙間が広がったりすることを言います。

木は湿気などによって伸縮する性質があるので、お手入れや経年変化などを楽しめる方におすすめとも言えます。

2-2. フローリング(突板)

出典:朝日ウッドテック

もっとも一般的な木質床材であるフローリングですが、無垢材との大きな違いは「基材」が、合板という木を何層にも重ねた素材を使っている点です。

また突板(つきいた)とは、木材をブロック状に組み合わせて0.3mm前後の厚みにスライスしたもので、そのシート状になった木を合板に貼り付けて床材にした製品です。

突板の特徴は、木の質感を複合フローリングでも感じることができ、木の艶感などを上手く表現した商品であれば表情も美しく満足感の高い床材となるでしょう。

無垢や挽板よりもコストを抑えつつ、本物の木を使った床材にこだわる方におすすめの床材です。

2-3. 合板フローリング(シート)

出典:大建工業

昨今、木質フローリングで主流になっているシートフローリングです。

表面に、木目などをプリントした樹脂製のシートを貼り付けた床材のことを意味します。

昨今の印刷技術が発達しているため、パッと見では突板なのかシートなのか、正直一般の方では見分けることがかなり難しいです。

シートの良い点は、印刷であることにより、石目調・大理石調・コルク調など様々なバリエーションが存在することです。

また本物のタイルや天然石と、一般的な木質床材を隣接する場合、「縁切り」をする際の施工が難しいのですが、シートフローリングの場合は、素材自体は同じ床材であることから施工面からみても使いやすい素材であるとも言えます。

突板に比べて耐久性も高いことから、お手入れや耐久性を重視される方におすすめです。

2-4. 合板フローリング(挽板)

出典:朝日ウッドテック

挽板(ひきいた)とは、突板より分厚く約2~3mm厚で木材をスライスしたもので、その挽板を合板フローリングに貼り付けた床材です。

突板に比べて、無垢材に近い質感を感じることができ、さらに合板に貼り付けてあるため、無垢材のデメリットである「暴れ」も少ないという特徴があります。

イイところどりな床材となっていますが、一般的には価格が高いという点がデメリットになっています。

また、製造時において挽板の技術が必要なことなどもあり、他のフローリングに比べてバリエーションは多くはありません。

無垢材の質感を感じつつも、床材の暴れが気になる、お手入れを極力簡単な素材がよい、という方におすすめの素材と言えます。

2-5. クッションフロア

出典:サンゲツ

クッションフロアとは樹脂製の床材で、その名の通り少しやわらかい素材でクッション性がある床材です。

床材自体の厚みは1.5mmの為、やわらかいと言っても少し凹むぐらいで、足への負担をやわらげる程度。

樹脂製の為、水分がかかっても腐食したり変形したりすることがないメリットがあり、洗面室やトイレによく使われます。

一方で、やわらかい素材のため、長い時間重たいものを置いていると、跡がつきやすいというデメリットもあります。

安価でカラーバリエーションも多く、施工のしやすいことから洗面やトイレには、ほぼ決まってクッションフロアが使われますが、デメリットを考えると家具を置くような居室には向いていません。

2-6. フロアタイル

出典:サンゲツ

クッションフロアと同じように樹脂を素材とした床材ですが、クッション性はない床材です。

薄さも1.5mm~5mm前後と使用用途によって使い分けができ、住宅では新築よりリフォーム、特にマンションや店舗などによく使われる傾向があります。

樹脂の特性を活かして、表面の素材感や凹凸感まで表現したタイプや、木目調・石目調など自由な色柄を豊富に選ぶことが可能です。

土足対応している商品もあるため、美容院や店舗などでも使われることもあり、住宅に限らず汎用性の高い床材でもあります。

また加工しやすい側面もあり、最近ではDIYで施工される方もいます。

2-7. タイル・天然石

出典:LIXIL

タイルは粘土や石材などを高温で焼いた素材で、天然石は石をそのまま活用したものです。

どちらの素材も、無機質な素材のため劣化や変色、水分に強い特徴があります。

ホテルのような内観、スタイリッシュなインテリアにされたい方におすすめです。

また一般的な住宅では、玄関や土間に部分的に使われることが多いですが、キッチンまわりの床や、在来バスにも使うことがあります。

素材としては強い素材ではあるものの、どうしても強い衝撃がかかると割れてしまうことがある点はデメリットでもあります。

また、素材によって価格が大きく変わってきますが、他の床材に比べて比較的高価な素材です。

2-8. カーペット

出典:東リ

文字通り、布製のカーペットを床材として貼る場合です。

後から家具として敷くマットと異なり、ズレたりしないことや、クッション性があるため小さいお子さんがいても安心、足元が冷たくなりにくい、というメリットがあります。

カラーバリエーションも豊富で、部屋を洋風なデザインに仕上げやすくインテリアテイストによっては選択肢に入れても良いのではないでしょうか。

一方で、剥がして洗うことができないため、コーヒーなどをこぼしたりするとシミが残りやすく、お手入れ面が大変です。

また重たい家具を置いていると、跡が残ったりするため家具配置も、新築設計時に検討しておく必要があります。

2-9. コルク

出典:東亜コルク

コルクを床用に活用した床材です。

コルクはコルク樫という木の樹皮を加工して作った素材で、程よいやわらかさが特徴になっています。

また他の床材に比べて防音性能が高いため、足音が気になる子供部屋などにおすすめです。

コルク自体のデザインが好きな方にもおすすめの床材ですが、やわらかい素材のため凹みやすいデメリットがあります。

表面コーティングや素材を強化しているタイプもありますが、家具の重さなどは配慮しながら設計しましょう。

3. まとめ

床材はインテリアを大きく左右するだけでなく、部屋の用途や建物の条件によってベストな床材の種類を選ぶことがよいでしょう。

今回紹介した床材では、合板フローリングの突板かシートが選択肢としては一般的ですが、部屋の用途・予算・デザインなどを考えてご自身に合った床材を選ぶ参考にしてください。

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