駐車場はコンクリート?砂利?仕上げ別の特徴とコスト差を解説

新築住宅を計画する際、特に山陰地方においては、駐車場の設計は欠かせない要素です。駐車場の外構工事における見積もりは、選択する仕上げ材料によって大きく異なります。このため、どの材料を選ぶべきかで迷う方も多いことでしょう。この記事では、駐車場の仕上げ方法とそれぞれのコストについて、詳しく解説していきます。

主な駐車場の仕上げ方法には、砕石、アスファルト、コンクリート、インターロッキング、ドライテック、タイル、石材があります。

重要なポイントとしては、以下の通りです。

要点
  • コストを抑えたい場合は、砕石、アスファルト、コンクリートがおすすめ!
  • 機能性やデザイン性を重視する場合、インターロッキング、ドライテック、タイル、石材があります。
  • コスト削減のためには、単一の材料ではなく、異なる材料の組み合わせが効果的です。
目次

1. 仕上げ種類ごとの相場と特徴のまとめ

駐車場の仕上げ材を選定する際、最初に行うべきことは、各材料の相場を把握することです。この記事では、駐車場の仕上げに使用される様々な材料の相場と、それぞれの特徴を分かりやすく紹介しています。予算と求める特性に合わせて、最適な仕上げ材を選ぶための重要な情報です。

しかし、外構工事は土地の条件によって異なる施工方法が必要となるため、仕上げ材の選択以外にもコストに影響を与える要素が存在します。そのため、ここで紹介する価格はあくまで目安としてご覧ください。

種類施工相場(㎡)特徴
砂利・砕石3,500円~敷き詰めるだけなので、下地施工無しで仕上げることができる。石の種類を選ぶことで雰囲気を選べる
アスファルト5,000円~材料費・施工費共に安価である。暗めな印象の外構になる。
コンクリート10,000円~もっとも一般的な仕上げ種類。耐久性に優れる。
インターロッキング10,000円~コンクリートでできたブロックのこと。組み合わせると様々なデザインが可能。
ドライテック15,000円~透水性の高いコンクリート仕上げで、水たまりなどができない。色も選ぶことができるので、好みのデザインが可能。
タイル・石材20,000円~陶器や天然石でできた仕上げ材。汚れ落ちが良いので、メンテナンスしやすい。

ここでは㎡あたりの単価を紹介しました。
実際には駐車場の面積に、この単価を掛けることになります。
駐車場の広さの目安は1台あたり「18㎡」です。
国土交通省の指針によると、車1台分に必要な面積は約15㎡で、ここに通路を加えると約18㎡となります。
車一台分の面積で考えると、

砕石・砂利:63,000円~

コンクリート:180,000円~

と、面積の広さの分だけ金額の差が開いてきます。

2. 各仕上げ材毎のメリットと注意点

ここからは、各仕上げ材ごとのメリット注意点について、紹介していきます。

2.1. 砂利・砕石のメリットと注意点

出典:日本砕石協会HP  東海砂利HP  

砂利や砕石を使用した駐車場の仕上げは、そのコスト効率の高さで注目されています。他の仕上げ材料と比較して、土を掘り起こす作業や下地作りが不要で、直接土の上に砂利や砕石を敷き詰めるだけで済むため、工期が短く、コストも大幅に削減できます。

砂利は自然環境で形成される丸みを帯びた素材で、一方、砕石は岩石を人工的に砕いて作られ、よりゴツゴツとした質感が特徴です。

ただし、注意が必要な点として、土の上に直接砂利や砕石を敷くと、雑草の生えるリスクがあります。また、土が露出することで泥はねや水たまりが発生する可能性もあります。この記事では、砂利や砕石を使用した駐車場の仕上げにおけるメリットと、考慮すべき点について詳しく解説しています。

2.2. アスファルトのメリットと注意点

出典:photoAC

アスファルトのメリットは単価が安く、使い勝手のいい仕上げが出来ることです。

アスファルトは面積が大きくなればなるほど単価が下がり、コンクリートとの価格差が開きます。

黒い仕上げなので、タイヤ痕などの汚れが目立ちづらいです。

注意点として、施工に専用の重機が必要なため施工業者によって得意不得意があります。

またコンクリートに比べて熱による劣化があるので、コンクリートに比べると耐久性が弱くなります。

2.3. コンクリートのメリットと注意点

出典:photoAC

コンクリートのメリットはどんな外観にも合わせやすい意匠と、その耐久性の高さです。

駐車場では一般的な仕上げで、施工面積や排水勾配など施工の自由度の高さもその理由です。

注意点としては、広い面積でコンクリートを使うとひび割れしてしまうため、ある程度の間隔で隙間(目地)を作る必要があります。

コンクリートを使う場合には、この目地をどうするかも合わせて決めていく必要があります。

2.4. インターロッキングのメリットと注意点

出典:エスビック株式会社

インターロッキングのメリットは意匠の幅が広いことです。

コンクリートを固めたブロックなので、様々な形や色から選ぶことができます。

それを組み合わせることで、他の仕上げ材にはできない外構のデザインが可能になります。

注意点としては、デザインが難しい点です。

既成品のブロックの組み合わせなので、規格に合わせた割付で外構をデザインしていくことが必要になります。

そのためデザインをしてくれる人の技術に大きく依存するので、安心して依頼できる外構業者を見つけることが大切です。

また駐車場用で使う場合には、下地の転圧をしっかりとしておく必要があります。

2.5. ドライテックのメリットと注意点

出典:株式会社フッコ―HP

ドライテックのメリットは透水性が高く、駐車場の勾配や排水溝がいらないことです。

一般的に駐車場に仕上げをする場合には勾配計画をして、排水溝を設ける必要がありますが、ドライテックにすることで勾配や排水溝を設ける必要が無くなります。

注意点として、住宅で使われる工法としてはまだ新しいので、施工できる業者が少ない点です。

ドライテックの施工を希望される場合は、施工実績のある会社を選んで施工を依頼するようにしましょう。

2.6. タイル・石材のメリットと注意点

出典:株式会社アイコットリョーワHP

タイル・石材のメリットはその高級感と清掃性の高さです。

コンクリートではどうしても無機質になりがちですが、タイル・石材であればコンクリート以上の耐久性を持ちながら、意匠性も高めることが出来ます。

また駐車場に使わる材料であれば撥水性がよく表面も硬いので汚れづらく、汚れた場合に掃除がしやすい仕上げとなっています。

デメリットとしては、やはりその価格です。

タイル・石材は材料費そのものも高いですし、施工にも手間が掛かるため施工費も高額です。

そのため仕上げの種類の中では、もっとも高い部類となっています。

ちなみにタイルは人工的に作った焼き物で、石材は天然石を板状に加工したものです。

仕上げ種類の組み合わせについて

仕上げ材は一つの種類だけで仕上げるのではなく、組み合わせることで上手にコストダウンができます。

出典:山田造園HP

たとえばコンクリートと砕石を組み合わせて、タイヤが載る場所や通路だけコンクリートにして残りを砕石にすれば、施工面積を大きく減らすことができます。

組み合わせのしやすさとしては、インターロッキングもおすすめです。

3. まとめ

ということで、今回は駐車場の仕上げについて解説しました。

駐車場の仕上げはコストや仕上がりだけでなく、耐久性や掃除のし易さなどの機能も大切な要素でした。

この記事で紹介した内容をふまえて、ぜひ皆様の目的に合わせた仕上げ材を選んでください。

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